2021年の本屋大賞を受賞した「舟を編む」は数年前に読んだのですが、先日この作品が10回に亘ってBSでテレビ放送されました。膨大な数の言葉と文字に向き合いながら新しい辞書作りに奮闘する編集部員の物語で、辞書作りの大変さはもとより、「言葉」というものを再認識するには十分内容の深い番組でした。
この年になって今更と言う気もしますが、最近は「言葉や文字」に対する興味が非常に増していることを自覚しています。四字熟語や慣用語などこれまで知らなかった言葉や文字に触れると、すぐに辞書で確認するようになり、先日は「一陽来復」や「行住坐臥」を初めて目にしたのでさっそく意味を調べ、忘れないようにスマホに記録したところです。
このような中、今回のテレビ番組では言葉や辞書に関係する多くの「名言」に触れました。例えば「すべての言葉にはその言葉が生まれてきた理由がある。誰かが誰かに伝えたくて生まれてきた。」「人間がその歴史の中でいつ何を手放し、いつ何を獲得したのか、紙の辞書にはその記録が詰まっている。」
心に刺さるような含蓄のある言葉がちりばめられた番組でした。