著 者 山上信吾
出版社 文春新書
前駐オーストラリア(豪州)特命全権大使だった著者は、特に在任中の中国との関係について詳しく述べています。豪州がコロナ発生の原因究明を中国に求めた所、ワインなど「対中輸出品」に膨大な関税などの制裁措置を突然課せられました。このような中国の「戦狼外交」は豪州だけではなく世界の各国にも向けられている中、それでも日本の国益のために中国関係者と対峙してきた著者の思いが克明に記されています。日本の報道では知り得ない中国の「強気と弱気」などが具体的に紹介されており、非常に興味深い一冊です。